井戸冷機　ηmax　Refrigeration　System

～冷凍工学を追究した究極の冷凍システム～ ηmax　Refrigeration　System

※使用した新冷凍保存技術について　本業務で用いる新冷凍保存技術は、次の3 つの機能を有するものとして、イータマックスによって開発された新型冷凍・冷蔵技術を選定した。a.エアブラスト方式、かつ、二段圧縮方式の冷凍機を使用し、冷凍品の高品質化を図ることから、庫内温度-70℃程度の急速冷凍が可能なもの。b.省エネルギー化を図るため、外気温の低下に伴う凝縮圧力の低下（最低値が0.5MPa 以下）および冷媒温度と庫内温度の差の極小化（最小値が5℃以内）が可能なもの。c.冷凍能力を維持するため、冷気の吹き出し口の着霜を極力抑制することが可能なもの。これまで超々低温（-60℃以下）の庫内温度を安定的に保つには、窒素凍結や二元冷凍方式など特殊な冷凍システムを使用しなければならなかったが、本技術は、伝熱工学を駆使した設計と、庫内温度だけではなく外気温も考慮した緻密な制御システムなどを組み合わせることにより、一般的な二段圧縮方式の冷凍機を使用して、低凝縮圧力での運転、ならびに冷媒と庫内の温度差の

「優れた冷凍技術で、食糧基地北海道のおいしさを全国に届けたい!!」当社は昭和24年の創業以来　この変わらぬ想いを、お客様に満足いただける形で実現するために、経営にあたり、「お客様の立場に立った物づくり」、を信念として一貫して守りつづけています。お客様、環境にやさしい省エネ設計　お客様にあわせた最適工法の提案…お客様のご予算にあわせた中で最適、最高の工法を～　お客様の立場に立った。責任を持った一貫責任施工　お客様のアクシデントのため、責任を持った。365日24時間万全の安全管理とアフターフォロー　商業、食品加工、水産、農業、畜産農家の個人のプラニングから、小中大規模貯蔵庫(冷凍・冷蔵・物流の冷凍・冷蔵システムの構築)、設計、施工まで5８年の実績と、つねに最新の技術を取り入れる社長、若き技術者、実績ある熟練工により、一貫した責任施工で、お客様のニーズに合った最適なサービスを常にご提供いたします。より経済的で、安全な冷凍設備の施工は設計の早期段階から、何なりとご相談ください

2008　05　21　空調タイムス

－70℃急速冷凍で乳酪商品の販路拡大へ

冷却機能は重要ではあるが、冷えるだけでは満足できない。低温ユ－ザ－の要求が高度化している。冷却機能きっちりと発揮した上でエネルギ－費が割安、環境への負荷が少ない、鮮度が長持ちする、あるいは設備コストが平均以上に安い…。低温ユ－ザ－自身が直面する競争局面が低温設備への要求の高度化を促す。「冷却」が特殊技術であった時代は遠く過ぎ、付加価値を付け加えた要求は強まりをみせる。ユ－ザ－の要請に先行的に応えられるか。技術力の有無がユ－ザ－からの選択につながる時代。冷凍分野でもユ－ザ－に利益を還元する新たな価値をこめた技術開発が進捗し、提案は活発化しつつある。

乳酪品工場を新設したのは、ノルディック・ファ－ム（社長＝西原勝則氏、本社工場・紋別郡遠軽町生田原伊吹）。直営牧場が生産する牛乳を原料とした半熟チ－ズケ－キ（シャンティ）で昨年、「モンドセレクション」・最高金賞を受賞した乳酷製品メ－カ－だが、事業拡大を視野に約7億円を投じて新設したものだ。牛乳プリン、生キャラメル、クリ－ムなど主力商品の生産量を増強するとともに高品位凍結技術の導入によって販売地域の広域化を企図したもの。　北の大地・北海道の東部、遠軽町生田原に昨年の12月中旬、－70度C設定の超低温急速凍結庫を併設した乳酪品工場が竣工した。急速凍結庫となれば、最大氷結晶帯を素早く通過する超低温の設定は珍しくはない。

しかし、冷凍機が二元方式ならぬ二段式圧縮機となれば話が変わる－このクラスの超低温が可能な二段圧縮機は、少なくも汎用分野では皆無。不可能とされてきた二段圧縮機の超低温運用を可能としたのは、冷却サイクルが本来持つ能力を最大限に引きだす冷凍新技術－「イ－タマックス（ηmax）」だ。

　乳酪品工場を新設したのは、ノルディック・ファ－ム（社長＝西原勝則氏、本社工場・紋別郡遠軽町生田原伊吹）。直営牧場が生産する牛乳を原料とした半熟チ－ズケ－キ（シャンティ）で昨年、「モンドセレクション」・最高金賞を受賞した乳酷製品メ－カ－だが、事業拡大を視野に新設したものだ。牛乳プリン、生キャラメル、クリ－ムなど主力商品の生産量を増強するとともに高品位凍結技術の導入によって販売地域の広域化を企図したもの。

従来のチルド流通では5日間が限度であった賞味期限は、凍結物流を行うことによって物理的な距離を無視して遠隔地に延長することができる。　

新設工場の心臓部であり、経営戦略の中核設備である急速凍結庫－70度C設定、イ－タマックスの導入は、先進の凍結設備を研究した西原社長が特に指定したもの。装置の設計は開発会社の中山エンジニヤリング（社長＝中山淳也氏、埼玉県川口市）、施工はイ－タ・マｯクスチ－ムの地元冷設会社である井戸冷機工業（社長＝井戸久仁氏、北見市本町）が担当した。

ノルディック・ファ－ム新工場の－70度C超低温凍結庫は延べ40平方㍍弱の規模。このうち半分にイ－タマックス専用ユニットク－ラ－（3台）を設置し、エアブラスト凍結する。発熱を抑制すべくファン入力は抑制しつも風速は毎秒5メ－トルの設計とし、インバ－タで負荷対応の運転制御を行う。冷凍機は二段圧縮スクリュ－冷凍機（R404A冷媒搭載）を選定、最大能力の55㌔㍗機を系統で1台ずつ計3台を設置している。凍結品の生産能力は、前室で粗熱処理を行った後の牛乳プリン（99㌘）ベ－スで1時間当たり約2000個という。

ノルディック・ファ－ム新工場の－70度C超低温凍結庫は延べ40平方㍍弱の規模。このうち半分にイ－タマックス専用ユニットク－ラ－（3台）を設置し、エアブラスト凍結する。発熱を抑制すべくファン入力は抑制しつも風速は毎秒5メ－トルの設計とし、負荷対応の運転制御を行う。冷凍機は二段圧縮スクリュ－冷凍機（R404A冷媒搭載）を選定、最大能力の55㌔㍗機を系統で1台ずつ計3台を設置している。凍結品の生産能力は、前室で粗熱処理を行った後の牛乳プリン（99㌘）ベ－スで1時間当たり約2000個という。

イ－タマックスは、冷却サイクルが本来持つ能力を最大限に引き出す新冷凍技術。

TD（内外温度差）1～1.5度C程度の最小運転が行えるため霜付が少なく、除霜回数は月1回程度。着霜による冷凍能力の低減が少なく、庫内温度は安定し、庫内商品の乾燥も少ない。

外気温度が低い寒冷地ではとくに、高圧（吐出）側の低減運転ができ、圧縮機への負担が少なく冷凍効率も上昇する。外気温度10度C条件で、高圧0.3Mpaでも液バックの心配がなく、安定運転が可能であることをフィ－ルドで実証している。

　冷却システムが本来持つ能力を最大限に発揮するイ－タマックス-70度Cの超低温を二段圧縮機で実現していることにも端的に示される。

ノルディック・ファ－ム新工場では超低温凍結庫のほか、冷凍冷蔵保管や粗熱処理など7つの冷却室のすべてにイ－タマックスを導入している。この効果については、施工を担当した井戸冷機の井戸仁志専務が初期設計との格差という切り口で説明する。

1室（－30度C）当たりの所要冷凍機容量の初期設計は4.5㌔㍗4台（18㌔㍗）だったが、イ－タマックスでは3/2の5.5㌔㍗2台（11㌔㍗）に縮減した。この分、受電容量は減り、電気代も節減された。基本料金・従量料金を合わせれば、初期設計値に対して年間250万～200百万円の節約が可能になったとしている。

ちなみに超低温急速凍結庫の運用に伴う電気代は1日当たり8時間稼働で約7千円。牛乳プリンを1日1万6千個生産するとすれば、1個当たりの電気代は40銭となる計算。

　ノルディック・ファ－ム新工場は、年末商戦の大口注文を受けて竣工直後からフル稼働。超低温急速凍結庫は生キャラメルの生産プロセス（微凍結固形化）への転用など、運用の領域を広げつつ心臓部としての機能を発揮している。

　熱源を供給する二段圧縮スクリュ－冷凍機の運転状況を示すゲ－ジを見れば、高圧側の吐出圧力は0.5Mpa（外気温度－5度C）。一般的な制限値である1.2Mpaと比べると入力が約50％少なく、冷凍能力は約20％アップしている。イ－タマックス効果はここにも示される。