井戸冷機工業株式会社 〒090-0818 北海道北見市本町4-10 TEL:0157-23-3333
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                                                                                北海道新聞 2007.07.20

高級路線で海外開拓  道産食材、まず、ドバイ

 ドーコンや道東海大など 冷凍技術など確立

建設コンサルタントのドーコン(札幌市)や北海道東海大学などは、道産の海産物や農畜産物を高級食材として輸出する試みに乗り出す。長距離輸送でも風味や鮮度を保つ冷凍技術などを確立。第一弾として

9月にアラブ首長国連邦(UAE)のドパイ向けに冷凍品を送る。原油高などで高成長を続ける中東の新市場を切り開くとともに、生活水準が高まるアジアの富裕層向けの輸出拡大にもつなげる。

 はこだて未来大学や東京農業大学、機器設計の中山エンジニヤリング(埼玉県川口市)、エコニクス(札幌市)も参加。

まず今夏までに冷凍装置を作る。マイナス70度の風を吹き付け鮮度を保ったまま瞬時に凍結する。冷凍品に霜が付かず、従来方法に比べ、電力消費量も半分で済むという。

 9月初旬に遺産の海産物、野菜、牛乳、スイーツなど十数点を冷凍し、飛行機と船で、ドパイの日本料理店に運ぶ。船便は苫小牧港からドバイ港まで約40日。荷降ろし時点での商品の状態を検査するほか、現地の通関や検疫、流通の仕組みも確認する。

 来年早々に予定する2回目以降の輸送では、現地の食品卸や飲食店との商談会のほか、調理方法の実演会を開く。宗教上の禁忌や日本との食文化の違いも研究する。

 コンテナ内の管理システムの開発にも取り組むセンサで温度や湿度のほか、一部の野菜などから発生し周囲の青果物を腐らせるエチレンガス濃度を一定に保つ。全地球測位システム(GP)で船の位置を把握し、海産物や野菜を生でも輸送できるようにする。今秋から国内での実験を始める。

  ドバイはUAE2の都市で人口約110万人。個人消費は年率10%前後と高成長を続け高級リゾート地の開発が進んでいる。日本の食材は品質の高さから人気が高く、青森県産リンゴなどは地元産の35倍の価格でも売れるという。

 通産食品の台湾向け輸出額は06年実績で7930円だが、ドーコンなどはドパイへの輸出額を09年度末までに7000万円と台湾に匹敵する水準を目指す。長距離輸送で鮮度や品質を保てるノウハウを確立できれば、「アジアへの道産食品の輸出拡大にもつながる」 (同東海大の馬淵悟教授)とみている。


 
(はまなす財団)
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